われらいづこより来りしか知らず
われらいづこに行くか知らざるなり
われらたまたま逢(あ)ひて
われらかたみに愛するを知れるのみ
雪の静かに降るごとく
愛の時は静かなり
雪の次第に積るごとく
愛の時は深くあるなり
雪の果てなく消ゆるごとく
愛の時は束(つか)の間の生命なり
さなり 束の間のうちにこそ
永遠の願ひを籠(こ)むるなり
雪の掌に溶けゆくごとく
永遠は身をかすむるなり
さらば せめて 愛せよ
たまゆらの炎の中に手を翳(かざ)し
愛せよ 生命のかほりなり
生命の誇りなり 生命の中の
詩なり 愛せよ
その他のものは文学のみ
阪本越郎「愛について」
收录于『定本阪本越郎全詩集』
彌生書房
发布于 广东
