街对面有一家摩托车修理店。四五年前只有现在做老板的D带着一个学徒蹲在地上油腻着一身干活,D的老婆则收款和做饭。都很忙,但是脸上都挂着生活的希望。D夫妻两人刚从一家效益很糟的工厂退了职,借了亲友的钱办了这小店。创业的艰辛不难从他们起早贪黑的日子里看出来。现在,这家摩托车修理店已有相当的规模。单是学徒就有十来个。生意好得不得了。D自己早已不修车,成了地地道道袖手旁观的老板了。 大通りの向う側に、バイクの修理屋がある。四、五年前までは、いま社長におさまっているD氏が弟子を一人連れて地面にかがみ込み、油まみれで働いていた。D氏の奥さんも料金を受け取ったり、食事をつくったりで、みんな忙しくしていたが、かれらの目はみんな未来への希望に輝いていた。D氏夫妻は、ぜんぜんもうからない工場をきっぱりやめて、親類縁者からの借金でこのちっちゃな店をはじめたのだ。創業のきびしさは、朝から晩までばたばたしているようすからもうかがい知ることができたが、現在はけっこうな規模のものになった。弟子だけでも十数人に増え、商売は絶好調だ。D氏本人はもうバイクの修理なんかには手を出さず、腕を組んで指導をするだけだ。それこそ社長になりきっている。 他的手指上戴着一枚很大很抢眼的钻戒,又抽“三五”牌的香烟。他当初带的学徒也成了那些新学徒的师傅。那么,D是师傅的师傅了,师傅的师傅还用得着自己亲自干活么? 彼は、非常に目立つ大きなダイヤモンドの指輪をして、イギリスのブランドタバコ、スリー·ファイブを吸っている。彼の一番弟子がいまは新しい弟子たちの師匠格だ。だからD氏は師匠の師匠ということになる。師匠の師匠がいちいちみずから手を貸してやる必要はないのだ。 #绘画##双语##双语学习##工笔画#
我常在D的店子里修车。他的这个店子,我可以说是看着“发”起来的。这个世界真是变化太大了。我这么说,也许不是证明着别人的变化,而是证明着自己的没有变化。 僕はしょっちゅうD氏の店でバイクを直してもらっているから、この店が大きくなっていくようすを、つぶさに眺めて来た。——そういえば時流に乗ってみるみる太っていった知人や友人はほかにもたくさんいる。みんな大した変わりようだった。ただ僕がこんなごたくを並べているのは、もしかすると他人がどんなに変わったかということを聞いてもらいたいのではなく、自分は全然変わっていないということをはっきりさせたいんだと思うよ。 比方说吧,这么多年来,我一直骑着一辆老是出毛病的破摩托车。也许我在惊讶着别人的变化的时候别人也正在惊讶着我的一成不变。所以这天我又去修车的时候,D就同我开玩笑说:“老何你应当换一辆车啦。”我便也玩笑着说:“我同这车是老感情了,换掉还真是舍不得呢。”D优雅地喷了一口淡蓝的烟雾,轻松地说道:“唉,老何老何,你真是死脑筋,如今老婆都可以换掉,还莫说是一辆破摩托车!你看,我不是离了婚么?我不是又结了婚么?——生活是要有那么一点变化的,老兄!” たとえば、僕はこのところずっと、よくエンコするオンボロバイクに乗っている。もしかしたら、僕が他人の変化に驚くとき、人々は僕がいつまでも変わらないことを不思議に思っているかも知れない。そのため、この日僕がバイクを直しにいくと、D氏がふざけながらいうのだった。「何さん、このバイク、そろそろ変えなくちゃねえ」。すると僕も冗談半分に答えた。「長い間のつれあいなんで、なかなか別れられないんですよ」。D氏はおもむろに淡いみず色の煙を一筋吹き上げながら軽い口調でいった。「何さんよ、あなたってほんとうに頑固だねえ。いまは女房だって替えられる時代だよ。ポンコツバイクに別れられないなんて、よっぽど変わってるね。ほら、おれは離婚したでしょ?そしてまた結婚しているじゃないですか。——少しは生活に変化がなくちゃねえ、何さん!」 他说的是实话。当他“发”起来的时候,他的确是同他的老婆把婚离了。而且隔不了多久,就又把雇来收银的一位比他小十来岁的女孩子娶为了新欢。生活的变化使这位过去一脸肮脏机油的家伙看上去红头花色。 かれがいったことは全部その通りだ。金持ちになったかれは、長年苦楽を共にした奥さんを離縁し、まもなくレジに雇った十何歳も年下の娘を新妻に迎えて二度目の青春を楽しんでいる。生活が変わったおかげで、昔はエンジン·オイルの渗みこんでいたD氏の顔が桃色に輝いている。 但他这么说话时,我脑子里却浮现出了他的前妻在这店里忙来忙去的身影。她的额头上渗出细密的汗珠,有的时候,她还在咳嗽。她的脸颊有一种病态的桃红。而现在,这个人,生活给她的变化又是什么呢? しかしかれのこの話を聞いているとき僕の脳裏には、かれのもとの奥さんがこの店でこまねずみのように走り回っていた姿が浮かんで来た。かのじょの額にはこまかい汗がにじんでいて、ときには咳をしていたし、頰が一寸気になる赤みを帯びていた。かのじょは病気だったのだ。とするとかのじょにとって、あの生活がもたらした変化とはいったい何だったのだろう。 D在我的肩上亲切地拍了一拍,转身进店里去了,因为有谁在叫他。已经成了师傅的徒弟走了过来同我打招呼,“又坏车啦?”他这么问时,语气里有一种轻蔑的意味。 D氏は親しみをこめて軽く僕の肩を叩いてから、むきを変えて店のなかに入っていった。かれのポケットベルが鳴ったのだ。入れかわりに、いまやもう師匠格になった一番弟子が近寄ってきて、僕に声をかけた。「また故障ですか?」。ひょうきんを装ったその口の利きぶりには、一種軽蔑の響きがあった。 这位乡下来的后生,我要在他的脸上找到刚到都市里来的胆怯和憨厚,成了十分困难的事情。他也已学会用摩丝把自己的头发整理出一片油滑了。 この田舎出の若者もずい分変わった。都会に出てきたばかりのあの頃の臆病さと、素直さは彼の顔からすっかり消えてしまった。初(うぶ)らしさが消えたのは顔だけじゃない。かつてのいが栗頭も、いまではムースでてかてかなのだ。
