辉KARASU
26-04-15 07:16

#八木勇征[超话]#
英勉監督×八木勇征 対談で見えたコメディー芝居へ挑む極意

『日経エンタテインメント!』4月号にて、八木勇征と2015年の『ヒロイン失格』や21~23年の『東京リベンジャーズ』シリーズなどを手がけたヒットメーカー・英勉監督の初対談を実施。八木は、数々のマンガ原作の実写化を手がけた英監督のキャラクターづくり、そしてコメディーセンスのファンだという。24年に出演した『婚活1000本ノック』でコメディー芝居の面白さを感じた八木が知りたかったのは、「コメディー作品が俳優に求めるもの」だった。

八木 英監督と言えばコメディーのイメージが強いですが、それだけではなく、『賭ケグルイ』(2018~20年)や『遺書、公開。』(25年)のようなダーク要素のあるものからホラー作品『貞子3D』(12~13年)まで、作品の振り幅がすごくありますよね。そうした作品をつくるときでも、「どうやって笑わせようか」という思いが頭をよぎることはないですか。

英 いや、うっすら考えてしまいますよ(笑)。コメディーに限らず、人間が追い詰められている姿を突き詰めて表現していくというのは、だんだん笑えてくるものなんです。それに、そうやって制作側が笑えているということは、新しいことができていたりアイデアがよかったりしているはず。だからそれはある種の成功なんだと思っています。

八木 ホラー作品の現場でも、意外と笑い声が起こっているんですね!

英 そうなんですよ。八木さんもホラーに向いていると思うから、ぜひ体感してほしい! でも、こうしてお話を聞いていると、八木さんは本当にコメディー作品がお好きなんだな、と。

八木 大好きです! でも、それと同じくらいコメディー芝居の難しさを感じていて……。

英 笑いは正解がないからこそ、難しいですよね。それに、「面白いことをしよう」という気持ちでたくさん仕掛けようとしても、演じているうちに「これでいいんだっけ?」という気持ちにもなることはない?

八木 あります。でも、やるからには新しいことに挑戦したいし、驚かせたいという気持ちが強くて。

英 きっと八木さんは、笑いが起こらなくても不安にならないタイプのような気がするけど……。違うかな?

八木 確かに落ち込まないかもしれません(笑)。

英 それが正解だと思います。ウケなかったとしても、違うものを出し続ける精神力がコメディーの現場で俳優に求められているものなんじゃないかな。

主演じゃないからこそできること
英 それに、「笑わせてやろう」と思うと案外うまくいかないものでしょう?

八木 そうなんです。それだとただの自己満足になってしまうし、それはよくないなと思っていて。

英 結局のところ、周りを笑わせようと動くのではなく、一生懸命に役を演じてさえいればいいと思うんです。俳優がキャラクターをしっかりと染み込ませたうえで動いていれば、案外それだけでも笑いが生まれるものなんですよ。

八木 無表情でポツンと立っているだけでも、笑いとして成立している瞬間ってありますよね。

英 そうなんです。ただ、「何もしない」というのは、俳優からすると勇気がいるものだけど……。

八木 僕はそれをやりたいタイプです!

英 勇気があるな(笑)。八木さんは主演を多く経験しているからこそ、そう思うんじゃないかな。だって、主演は動かないことを求められるでしょう。

八木 自分から発信するのではなく、相手のお芝居を受けることを求められている気がしています。

英 そうですよね。視聴者は主人公を追って物語を見ていくので、主人公が動きすぎると世界観が濁ってしまうし、魅力的に見えないことが多い。それとは逆に、脇を固める俳優陣は演技プランを持って考えて動くことが大切だと思っていて。求められるものがまったく違いますよね。

八木 『ロマンティック・キラー』(25年)も拝見しましたが、(佐藤)大樹くんがすごく楽しそうだったのが印象的で。

英 大樹さんは、とにかく動き回ってくださいましたね(笑)。アイデアマンで、本当に面白い方でした。面白いことに貪欲で、前向きに動かれる方だなという印象です。

八木 大樹くんは、「いいものをつくりたい」というハングリー精神を持っていて、何よりファンが求めるものが分かる人なんです。将来は僕のプロデューサーをやりたい、なんて言ってくれています(笑)。

英 それは頼もしい!

 作品の世界観を壊さず、キャラクターとして動くのであれば、英監督はある程度俳優に任せることが多いという。その演出で多くの俳優のポテンシャルを引き出してきた英監督が考える、八木に演じてほしい役柄とは?

英 八木さんはどんどん挑戦したい方だと感じたので、新しい引き出しを探してほしい。思い切り視聴者に嫌われてしまうような役柄に挑戦するのはどうかな? 『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(23年)や『婚活1000本ノック』(24年)はダメな要素のある役ではあったけど、救いようのないくらい振り切ったダメ人間を演じてほしいです。

八木 うわっ、面白そうです!

英 あと、このビジュアルをうまく使えない役柄もいいなって。「見た目で生きていくのは嫌だ」なんて言いながら、ビジュアルを使わずに違う方向に進んでいってしまうような(笑)。もしくは思い切りフル活用して、『東京リベンジャーズ』のマイキーくらいかっこいいキャラクターに進むのもいいですね。

八木 ぜひ、いつか挑戦させてください!

 テレビドラマや映画だけでなく、英監督は『No Activity/本日も異状なし』(21年)や『幸せカナコの殺し屋生活』(25年)などの配信ドラマも手がける。配信作品が勢力を増す今、あらためて映画づくりの楽しさについて聞いた。

観客のためにできること
英 テレビドラマや映画以外に、配信作品に挑戦されたことは?

八木 作品から派生したミニドラマはありますが、それを除くと縦型ショートドラマに挑戦したことはあります。『最期の授業-生き残った者だけが卒業-』(24年)という作品でしたが、ありがたいことに韓国で開催された「第1回アジアショートドラマアワード」で最優秀俳優賞をいただくことができました。

 学園を舞台にしたデスゲームという点でも、地上波では挑戦できなかった作品。貴重な経験をさせていただいたからこそ、配信作品にもどんどん挑戦していきたいです。

英 その題材選びが、配信ドラマの面白さですよね。

八木 でも、正直なことを言うと、もっと多くの方に見ていただきたかったという思いもあって。配信で大きな壁になるのは試聴システムかなと思いました。ライト層にもより多く広まるという点では、テレビドラマの力をすごく感じました。

 テレビドラマや映画でも言えることですが、僕たちは「よろしければどうぞ」とパッケージをお渡しして、みなさんに見ていただける機会がくるのを待つしかできない。そうした意味では、テレビドラマはその機会が圧倒的に多いですよね。

英 映画は劇場へ足を運ばなければならないし、配信は膨大な作品の中から選んでいただかなければ何も始まらないから。でも、その壁を乗り越えて見てくださるって、あらためてすごいことですよね。ライブでも、それは感じるでしょう?

八木 本当にそうなんです。「来てくれてありがとう!」といつも言葉にしていますが、そこに社交辞令なんて一切ない。ライブをやりたくても、みなさんが来てくださらなければ、成り立たないですから。

英 それで言うと、配信作品やテレビドラマは、視聴者の顔が分からないのが少し寂しい点。映画の舞台挨拶などで、みなさんの顔が見られるとすごくうれしいんですよね。みんなで集まって、1つのスクリーンに向かっていただけるありがたさは、何にも代えがたい。

 そして、1人でも多くの方に来ていただくためにも、僕たちはみなさんに選んでもらえる作品をつくらなければなりません。だから、映画づくりは面白いんでしょうね。

发布于 韩国